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『鬼畜の家・わが子を殺す親たち』石井光太著を読んで

 

親と心理的なもつれを経験したことはありませんか?

私が、自らの生育歴を客観的に見つめることができたのは結婚して、わが子をこの腕に抱いてからでした。

自分の子どもを育ててみて、初めて親の有難さがわかる。よくそう言います。けれども私は違う見解も持ちました。

「こんなに可愛い子どもを私なら手放せないし、殴れない」

複雑な家庭で育った私は、自分が虐待をする親になるのではないかと、怖れながら育児をした時期があります。

さて、『鬼畜の家・わが子を殺す親たち』石井光太著は、自分の子どもを死においやった事件の当事者をルポルタージュです。

 

 

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白骨化した子どもが見つかった事件

3件の事件をピックアップしています。

ひとつめが「厚木市幼児餓死白骨化事件」。テレビのワイドショーで盛んに報道されたので、ご記憶の方は多いでしょう。

男児がアパートに置き去りにされて、餓死。そのまま白骨して放置された事件です。

両親は離婚し、父親がトラック運転手をしながら育児していましたが、だんだん食事をあげる回数が減ってしまい、子どもは独り息絶えました。

『鬼畜の家・わが子を殺す親たち』では、事件を起こした親に焦点をあてて、実家や親戚を取材しています。

トラック運転手だった父親普通高校を卒業し、仕事もまじめ。ただ子どものころ、母親が統合失調症となり、常軌を逸して暴れる母と暮らしていました。

一方、白骨化した子どもの母親は育児を途中で放棄し、夜の仕事に就きます。実家は大きな温泉旅館でお嬢様でした。

そんな恵まれたように外からは見えましたが、内実は父親が放蕩し家に居つかず、母親は厳しい躾を繰り返したそうです。

育児の相談をしたりサポートをしてくれる家族がいなかったことが、本のページから読み取れます。

嬰児連続殺害

ふたつめの事件は「下田市嬰児連続殺害事件」、お金がなくて中絶費用を工面できなくて、自分で出産した嬰児を次々と殺してしまった女性が逮捕されます。

この女性は働いても自分の親族からお金を搾取され、結果的に事件を起こしました。

本当に親身となってくれる男性と出会ったのがもう少し早かったら、良い母親となったのではないか。そう感じるところも。

ウサギ用ケージに監禁し虐待死

7年間の結婚生活で7人の子どもをもうけた夫婦は無職。多額の生活保護や児童手当を受給していました。

子どもが言うことをきかない。そういう理由で、子どもに首輪をつけたり、あるいはウサギ用ケージに監禁したり。

子どもの姿がひとり見えないという通報に、児童相談所が訪問したところアパートはゴミ屋敷の状態。

しかしこのとき出産を控えた妻のかたわらに、数えるときっかり6人の子どもが寝ていることを確認したため、職員は引き上げます。

実は、すでに虐待で亡くなった子どもの代わりにマネキンで偽装。児童相談所に目をつけられながら、さらに次女を虐待していました。

育て方がわからないのは、その親自身に大切に愛された体験がないから

ウサギ用ケージに子どもを監禁していた父親の成育歴は、乳児院から児童養護施設へ移り成長。育児放棄されたのです。

この父親は、長男を遺棄した場所が二転三転し、警察を翻弄しました。

「遺体を捨てた場所を忘れたというのは、彼ならあり得る話です。すべてにおいて優先順位が狂っている。普通ならもう少し考えるだろうというのが、全て欠落している。彼の母親にそっくりです。夜の街で働いていた母親は子どもたちが世話を受けている施設へ、いやがらせをするモンスターでした」と、この夫を知る人が語ったそうです。

鬼畜の家とふつうの家庭との違いは?

この本に登場する当事者たちは、簡単にいえば刹那的な快楽を追い、お金があればあるだけ使い、子どもの育て方を知らなかった。

自分が愛されたことがない人は愛し方を知らないし、きちんとした家庭に育っていなければ、子育ての基本もわからないのです。

でも、考えてみると、理想的な家庭で養育されるケースはそう多くはないのでは?

人間は不完全で、誘惑や快楽におぼれやすく、楽をしたがる本性も持ちます。

たいていの子どもは親の何げない言葉で深く傷つくし、親は親で自分の抱えた荷物でよろめき、あっぷあっぷしながらようやく生きている状態ということもあるでしょう。

私はなんとか子どもを巣立ちさせましたが、もし運が悪ければ虐待事件の当事者になったかもしれないと、本を読んで感じます。

鬼畜の家とふつうの家庭の違いは、紙一重かもしれません。ふつうの家庭もちょっとしたつまづきで崩壊し、子どもが犠牲になる可能性があるからです。

親だからいつも正しいわけではなかった

私見ですが、70歳を過ぎても5歳児並みの考え方をする人もいます。そういう人に限って、自分の子どもには、親である自分のことを絶対的に信じてほしい、盲従してほしいと思いがち。

なぜ、盲従してほしいか。

自分の支配下におくと何でも言う通りに従わせられるし、お金も搾取できる。

もしも子どもが「イヤだ」と言うと、「お前は親不孝だ、罰当りだ、地獄に堕ちるぞ」と脅す。

「俺が死んだら、お前の背中に獲りついてやる!」と、実父から恨みがましい目をされたことが私にはあります。

父は、大人になりきれないまま老人になりました。パチンコ依存に車の浪費など、お金の使い方も無茶苦茶で、お手上げです。

私はずっと従ってきたのですが、40歳をすぎて初めて反抗しました。そして言われたのが、「お前を呪ってやる」という意味の上記の言葉です。

でも、父の要求が大きくなっていて、いずれノイローゼになるか自殺を考えるか、そこまで追い詰められるのが目に見えていました。

「親子なのに冷たい」「ご飯を食べさせて育てた親に少しは恩返しをしろ」と言われても、私には父と継母の借金の肩代わりはできませんでした。

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親を反面教師に子育てをする

複雑な家庭事情で育つと、母親になったとき戸惑うことが多々あります。私の体験から言えるのは、自分の育った家はまともでなかったことを自覚して、親からされて辛かったこと・イヤだったことを、わが子には決してしないと心に誓うと、虐待の連鎖を繰り返さないはず。

心の葛藤やイライラを、幼い子どもにぶつけないこと。

子どもは幼いながら真実を見る目と心を持っています。

「自分が味わった辛さでなく、わが子には幸せな子ども時代をプレゼントしよう」

そう念じると、必ず実現します。

まとめ

『鬼畜の家・わが子を殺す親たち』の巻末には、特別養子縁組を支援するNPO法人「Babyぽけっと」が紹介されていました。

赤ちゃんがもうすぐ生まれそうだけれど、育てていけそうにない女性をサポート。

日本の出生率は下がり続け、最低を記録している昨今、1人でも不幸な赤ちゃんを救い、生きるチャンスを与えてほしいと感じた1冊です。

 

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